アートなしには生きられない

バレエ、ダンス、クラシック音楽、美術館などシンガポール・東京でのアート体験を中心に。

ヴェルディ『アイーダ』

Verdi’s AIDA :: Singapore Lyric Opera –Western Opera in Singapore

Verdi’s AIDA
5 Jun 2018 8pm Esplanade Theatre

f:id:cocoirodouce:20180606192809j:image

オペラはあまり観ないのだけど、シンガポールではそもそも上演が少ないので見る機会は滅多にない。昨年の、同じくSLOによる『愛の妙薬』に続きシンガポールでは2回目。

アイーダ』というとエジプトが舞台で豪華絢爛なセットや衣装の大掛かりな作品、というイメージ。それをSLOがどう上演するのかと興味があった。

 

さすがに世界の主な劇場のような豪勢な上演とはならないので、古代エジプトの荘厳さを目指すというよりも、人間模様をより身近に感じさせる作り。(というのがSLOにとって現実的な方向性なんだと思う、豪華絢爛をやりたくても叶わないわけで)

四幕のアムネリス、ラダメス、アイーダ三者それぞれの悲痛な心情を歌い上げるところはヴェルディの美しき音楽の勝利。オペラに心動かされにくい私にも伝わった。

 

主要キャスト以外はアマチュアも参加しての上演なのだけど(友人がコーラスで出演している)、前回の『愛の妙薬』が現代的な演出で軽妙な物語だったのに比べると今回はだいぶ本格的なオペラ作品。

ただやはり肝心のオーケストラに物足りなさがあったり、ダンスの場面のクオリティは見ていて辛いものがあった。(ダンスに関してはつい辛口になってしまうのかもしれないけど)

作品全体を考えると、エキストラの歩き方や、メインではないとはいえダンサーの踊りなどが大きく影響するのだよね。作品の時代背景や舞台設定を、乱すか乱さないか。

 

などとオペラ素人が余計なことを考えてしまったけど、まあ今回は主役3人と友人のいるコーラスを聞けてよかったということで。

 

 

新国のアイーダは豪華ねえ。。(比べてはいけない)

youtu.be