もういっぱい書いたじゃん!のパリ・オペラ座だけどまだまだいく。
パリオペのサイトで公開になった、レオノール・ボラックとジェルマン・ルーヴェの「白鳥の湖」。 4/5まで
Le Lac des cygnes - Opéra national de Paris
つくづくジェルマン逸材!とジェルマン王子を堪能。役作りの深さやその表現という面ではまだ先があると思うのだけど、王子を演じるのに必要なものをすべて持っている、というこのポテンシャル。一方レオノールの白鳥は、速い羽ばたきや、アクセントの付け方にやりすぎ感があって、まだまだこれからだろうか。まあ好みの問題かもだけど。
このキャストで映画館中継もされたのだけど、今のパリオペの白鳥であえてこのキャストを中継するというのが、私にはよくわからない。って誰も私の意見は求めてないが。
2005年のアニエス/ジョゼ、2016年アマンディーヌ/マチュー、そして2018年のレオノール/ジェルマンと見てきて、ここでぜひ再度観たいのがミリアム/マチアスの白鳥なのだ!ミリアムは長身ではないし姫キャラが強いイメージだけど、ミリアムのオデットには心奪われた。あの繊細なアームス。そしてそしてマチアスはかつての二コラのように同じ役を演じても違った物語を生み出せるダンサー。映像化されてないのが悲しい。
以下はmedici.tvにて。
先日映画館で観た『パリ・オペラ座ダンスの饗宴』と同じデフィレと「エチュード」を含む2014年の公演。
デフィレは何度見てもいい。2014年当時まだコールドや学校生徒だった子たちが今やエトワールになってたりバレエ団に入団してたり。生徒たちの踊りもきれい。
「エチュード」は映画館で観たばかりだから飛ばしたすまん(笑)。でもジョシュア・オファルトの美しい脚さばきが見られるよ。
若い男子3人による「オーニス」好きな作品で、しかもパブロ・レガサがいる!かわいい。陽のオーラのパブロにはとても似合う。演奏のおじさん2人もいい味出すんだよねこの作品。ほんと好き。
2007年の「ジゼル」。レティシア・プジョル、ニコラ・ルリッシュ、ウィルフリード・ロモリ、マリーアニエス・ジロ。
私にとっては懐かしのキャスト。大好きだった二コラ!
今年2月の来日公演で我ながらまさかの3回も観てしまった「ジゼル」だけど、当時の私には「ジゼル」は豚に真珠だったんだわきっと。(笑)
しかし先日マチューのアルブレヒトに感心感動しまくったばかりなので、二コラといえども映像と当時の記憶だけでは太刀打ちできず。しかしジロ姉さんのミルタはやっぱりさすがだったわ。やはりパリオペのミルタはこれだ、という感じ。ロモリさんも懐かしかった。同じジゼル、アルブレヒト、ヒラリオン、ミルタというそれぞれの役がこれほどそれぞれに違って見えるというのが、ダンサーの個性のなせる技。
ローラン・プティの「若者と死」、ニコラ・ルリッシュとマリーアニエス・ジロ。2005年。
バレエの予備知識なくひたすらオペラ座に通ってた頃、プティも作品も知らずに観てすごい衝撃を受けた本作。「バレエとは」みたいな根本のところから揺さぶられたんだろうねきっと。当時の私。そして二コラに心射貫かれた。
同じくローラン・プティの「アルルの女」。イザベル・ゲランとマニュエル・ルグリ。1997年。
Ballet L'Arlésienne de Roland Petit, musique de Bizet - Opéra national de Paris - medici.tv
私がパリオペを見始めた頃にはゲラン様はもう引退済みだった。これも2005年か2007年にパリで初めて見た時にはラストが衝撃的でね!ぎゃーってなったんだ。この映像ではコールドに若きカール・パケットくんがいた。ガラで最後だけ抜粋で演じられることが多いけど、それも含めると結構いろんなダンサーで見てる作品かもしれない。
さらにプティの「カルメン」、2005年、クレールマリ・オスタとニコラ・ルリッシュ。
Ballet Carmen de Roland Petit, musique de Bizet - Opéra national de Paris - medici.tv
こう見てくると私がパリにいた頃ってずいぶんプティ作品上演してたんだな。最近あまり見かけないよね。私はオスタにはあまり反応しなかったんだけど、二コラファンだったからねー(今年のローザンヌでは夫婦そろってコーチで来てたね!)二コラの狂気!たまらん。