アートなしには生きられない

バレエ、ダンス、クラシック音楽、美術館などシンガポール・東京でのアート体験を中心に。

自宅でアート鑑賞その10

この1,2週間、遠くに行けないことの鬱憤が溜まって落ち込んでいる。ホームシックの逆パターン。オンラインで劇場作品を見ることが余計にそのストレスを感じさせてしまうようだ。あちこちの劇場に足を運び、生の舞台を観て、その場を共有する。その体験との対比。辛い。

 

Hamburg Ballett John Neumeier - Video on Demand

 

ハンブルクバレエの"Illusion like Swan Lake"「幻想・白鳥の湖」はどうしても観てみたかった作品。なのだけど、私の環境ではスマホで4Gという環境でしかまともに再生できず、小さい画面を見つめることになってしまった。本来広い劇場空間で見るはずだったものをこの小さい画面で見ている、それが辛くて味わうところまでいけなかった。悲しい。

 

作品自体はとても好みの系と思われるし出演しているダンサーたちも素晴らしい。私はハンブルクバレエに詳しくないのだけど、この公演のキャストの充実っぷり凄くないか?(2001年収録)王を演じるイリの見事さ。そしてアツォーニ&リアブコのしあわせに満ち満ちたキラキラとしたPDD。印象深い。小画面なのにすごい。ノイマイヤーが思い描いたものをまさしく体現しているのではないか、と素人ながら感じる出来。大画面でじっくり鑑賞してあれこれ考えたい。(その後Youtubeに全編あがっているのを発見した)

 

つくづく一流のダンサーというのは「踊りが上手い」のその先が大事で、それがあるからこそ一流として活躍できるんだろうなーと、ハンブルクを見て思う。

 

 

パリオペラ座のサイトではジオブロックがかかっていて見られなかったクリスタル・パイトの"BODY and SOUL"の全編がこちらで観られた。
Crystal Pite编舞 现代舞"Body and Soul" 巴黎国家歌剧院版

 

パイト&パリオペの前作"The Seasons' Canon"にはまりにはまった私としてはもちろん見たかった作品なのだけど、なんせ前作が良すぎて、なかなかあの衝撃を超える作品を創るのは難しいだろうな。

 

"Body and Soul"は3部構成。1部は同じくパイト作品"The Statement"を想起させる。言葉とリンクする振付。2部はショパンの24のプレリュードに乗せてデュエットやソロが続く。エンドロールにマルタ・アルゲリッチの演奏だとあった。3部は謎の生物がぞろぞろ登場。最後はノリノリで踊って幕。

 

"The Seasons' Canon"では個々が有機的につながりまるで一つの生き物のように感じた。"Body and Soul"は2項対立に見え隠れする。振付意図などどこかに記事があるかもしれない。

80分ほどの作品だけど、時間稼ぎ…?的に感じるところもあり、さすがのパイトもお疲れか?などとちょっと思ってしまった。

 

エトワールからカドリーユまで階級に関係なくキャスティングされていて、こういう自由度はコンテならでは。引退直前のアレッシオが踊っていてキュンとした。

 

 

私が無気力になっている間にに見逃したものが多々あっただろう。仕方がない。これから観られる主なものは、

ロイヤルの「アナスタシア」(5/28まで)

 

ローマのペッシュ版「白鳥の湖

youtu.be

 

シュツットガルトの「ヴェニスに死す」(5/22-5/29)

https://www.stuttgart-ballet.de/schedule/calendar/death-in-venice-on-demand/2569/

 

あたりか。ぼーっと無気力で情報収集も適当に。。