KAAT DANCE SERIES 2021×Dance Dance Dance @ YOKOHAMA 2021
Noism Company Niigata×小林十市『A JOURNEY~記憶の中の記憶へ』
これはもうベジャール愛というか、ベジャールを通した兄弟愛というか。
2人の思いが満タンに詰まった舞台という感じであった。その思いの大きさを客席で感じて、それにジーンと感動するような。
私自身は実はあまりベジャールがピンと来ないことが多くて、熱い思いを語る皆さんの言葉を見聞きしてもなかなか共感できないのだけど、間接的にベジャールを感じるというのかな。誰かが誰かを愛しているその思いに触れてこちらも心温まるというか。
後半よかったな。集中して見られた。日仏の混ざり具合もよかった。
見えた範囲では1階はほぼ満席で(100%売ってたんだよね)、サイド席にはスーツ姿の招待?関係者?がぞろぞろっと並んで座っていた。
それを見て、あそこの人たちはこの舞台を見てどう思うんだろう、というのが気になった。
というのも、自分でチケット買ってKAATまで足を運んでいる人たちのほとんどは、おそらくNoismも金森さんも十市さんも前から知っていてその繋がりもある程度知っている。きっとベジャール作品も観たことがある。それらの経験や知識をベースにこの作品を観る。
一方、スーツの人たちはそれらがないかもしれない。なさそうに見えた。(勝手にすいません)そうだとしたら、この作品にどんな感想を抱くのかなって興味があって。予備知識なく見た人にも何が伝わり、伝わらないのか。
自分自身を考えても、ある程度過去に観た作品や知識が積み重なってきたことでそれらが繋がっていく発見、楽しみがあるのでね。予備知識ゼロで観ていた頃にも響く何かがあったからこそその後も見続けたのだろうし。
今回の作品は、”仲間内”感が少しあったかなと思ったので、そこはちょっと気になった。ファン向けとまではいかないにせよ。
次回作も楽しみにしてます!