アートなしには生きられない

バレエ、ダンス、クラシック音楽、美術館などシンガポール・東京でのアート体験を中心に。

エフゲニー・キーシン ピアノ・リサイタル

アーティストの来日が増えてきている、気がする。

そしてキーシンも来日したと知り直前にチケット取った。

 

エフゲニー・キーシン ピアノ・リサイタル |ミューザ川崎シンフォニーホール

2021年10月28日(木) 19:00開演
ミューザ川崎シンフォニーホール
ピアノ:エフゲニー・キーシン

 

プログラム:
J.S.バッハ(タウジヒ編):トッカータとフーガ 二短調 BWV565
モーツァルトアダージョ ロ短調 K.540
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第31番 変イ長調Op.110
ショパンマズルカ第5番・第14番・第15番・第18番・第19番・第24番・第25番
ショパン:アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズOp.22

 

ひさしぶりの本格的ピアノリサイタルだったのもあって、最初のバッハ・トッカータとフーガから圧倒されてしまった。モーツァルトアダージョがやたら沁みて、ベートーヴェンピアノソナタ(31番)の複雑さに、人生っていろんなことがあるよね。。みたいな、私もだいぶ歳を重ねてきたということだろうか(笑)、あのソナタの一筋縄ではいかない感じがとてもリアルに思えた。何を考えながら作ったのかな、ベートーヴェン

 

後半はショパンマズルカを7曲。これはねえ、もう踊りたくなったよね!みんな座って聴いてるけど心は踊ってたと思う。少なくとも私の心は踊ってたよ!(笑)

 

そして最後のアンダンテ・スピナートと華麗なる大ポロネーズ

泣いた。。。それにはバレエ「椿姫」の影響は大きいのだけど、だけども、やっぱりキーシンのピアノの雄弁さ、美しさ見事さに揺さぶられる。ああなんて美しいの。幸せな日々、その記憶、それを切なく思い出しながらピアノを弾くショパン、というような絵が浮かぶ。

油断したらボロボロ泣いたかもしれない。

 

いやー、初めてキーシン生で聴いたけど、素晴らしかったな、来てよかった、と思っていたらアンコール弾いてくれたんだけど。

アンコール1曲目のバッハで大ポロネーズ以上に泣いてしまった。祈りのようだった。

キーシンの恩師のカントール先生が7月に亡くなったとのことで(プログラムに書いてありました)、もしかしたら先生に捧げた演奏だったのかもしれない。

 

アンコール:

バッハ(ブゾーニ編曲):コラール前奏曲 BWV659「いざ来たれ、異教徒の救い主よ」
モーツァルト:ロンド ニ長調 K485
ショパン:練習曲 op.25-10
ショパン:ワルツ第12番 ヘ短調 op.70-2

 

アンコールに4曲も弾いてくれて、なんと豊かな時間だったことか。はあーー。

音楽大事。芸術大事。人生に必要不可欠。

 

キーシンさん50歳なんですって。

50th Anniversary エフゲニー・キーシン Evgeny Kissin

 

日本公演は11月17日のサントリーホールまで続く。

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