ハンブルクバレエ団来日公演初日。ノイマイヤーさんの人生そのものを振り返るかのような、壮大な物語を観た気持ち。
芸術監督を退任することが決まっているノイマイヤーさんの、別れの挨拶のようにも感じた。
ノイマイヤーさん自身が舞台に立ち、自分や作品について語ることで、全幕作品からの抜粋であってもそれがまるで「ノイマイヤー」という作品の一部のように次々連なっていく。
見応えのある構成の中でも、特別に心揺さぶられたのが「ゴーストライト」のリアブコさん。涙止まらず。大変だった。
リアブコさんを知ったのはいつかのエトワール・ガラに出てたからなのよね。あれは当時のペッシュ座長のおかげ。アッツォーニ/リアブコを観た感動と衝撃。あの二人の唯一無二感。高潔な精神の表れ。観る度に猛烈に感動してしまう。
今回はリアブコさんが踊ったのがコロナ禍という危機にノイマイヤーさんが創った作品ということや、ウクライナ人である彼が今どんな思いをしているのだろうとか、私個人的のことだけどまだ亡くなって日が浅い父のこととか、いろんな思いが重なって、いつも以上に感情を揺さぶられたのだった。自分がまだ傷ついているのだなあと認めざるを得ないものがある。
「椿姫」みたいに心揺さぶられるものや、「ゴーストライト」のように泣いてしまうもの、「マーラー3番」みたいに生きる力をくれるものと、ノイマイヤーさんはバレエという芸術の持つ力を教えてくれたんだなと、あらためてそのすばらしさに感動している。
まだ心のざわざわが激しいので細かいことはまたあとで追記するかも。
まずはこの記憶と共に眠る。