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【東京】世界バレエフェスティバル2018 Bプロ

世界バレエフェスティバルBプロ。

2018年8月8日18時 東京文化会館

世界バレエフェスティバル 2018/NBS公演一覧/NBS日本舞台芸術振興会

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Aプロで散々うるうるしたせいか、Bプロは比較的冷静に観た気がする。特に前半。

せっかくの世界バレエフェスなので、ダンサーの組み合わせや作品選びについては本当によく考えてほしいなと。もっと他の作品で観たかった…と思う場面も何度かあった。

 

上演順を完全にぶっ飛ばしますが、ミリアムとマチアスの「ジュエルズ」ダイヤモンドの美!!!もうこれ以上はないと思わせるミリアムの、どの瞬間、どの角度から切り取っても優美で気品に溢れた踊りは本当にバレエという芸術の極み。ゆったりと、優雅に、これがフレンチスタイルですと、オーラを放ちまくった2人。うっとり。個々の素晴らしさはもちろんだけど、お互い素晴らしいパートナーに恵まれていて観る方としてもしあわせ。そしてやはりパリオペの衣装はゴージャス。

 

ドラマチックバレエからのパドドゥが多かったBプロ。椿姫からは2つ。シュツットガルト組の、切なさのある束の間の幸せ感と、ハンブルク組の怒りと愛の激しさ。

これ、椿姫を全幕で観たことがない友人にもそれぞれの場面と感情がちゃんと伝わっていて、ダンサーさんたちの演技力とテクニック、さすが。私の好みでは、黒のアルマンはちょっと激し過ぎたかな。パリのアルマンを観慣れ過ぎてるせいかもしれないけど。

 

Aプロが素晴らしかったハミルトンとボッレの「ロミオとジュリエット」バルコニー、こちらもよかった。それにしてもボッレのスターっぷりはすごいな。ロミオを踊ればちゃんとロミオだし。裏切らない。

 

同じくAプロで素晴らしかったフェリとゴメスによる「オネーギン」。圧巻の演技力。物語全体から見たらほんの一部なのに、どのように気持ちを作ってあの舞台に臨んでいるのか。出てきた瞬間から役を生きている。あの激しい振付を踊るのはきっと全幕ではもう叶わないかもしれないけど、踊らずとも観る者に想像させる力があるのだよね。フェリは映像でロイヤルのウルフワークスで観て素晴らしいなと思ったけど、今回間近にその踊りを観ることができて貴重な機会だった。

 

アッツォーニとリアブコの「オルフェウス」、そしてアイシュヴァルトとリアブコ「アダージェット」、どちらも美しく心に沁みる作品で、よほどリアブコさん好きなのかな私。2人が揃って出すその脚の一歩一歩がなんとも言えない美しさ、尊さ。ばんばん飛んだり回ったりももちろん盛り上がるけども、こういう静けさの中に感動する。

 

滞在期間の都合上、残念ながら8/15のガラは断念。前回とっても楽しかったファニーガラの思い出もあり、観たかった演目もあったので本当に残念だったけど、観に行く友人たちからのレポに期待。

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