アートなしには生きられない

バレエ、ダンス、クラシック音楽、美術館などシンガポール・東京でのアート体験を中心に。

世界バレエフェスティバル2015 ガラ公演

なんて楽しいの!みんななんて素晴らしいの!


世界バレエフェスティバル2015のガラ公演、Bプロよりも玄人好みに感じられる充実の内容と、それに続く「芸術の高みを目指す方々」(笑)によるファニーガラ。超一流の人たちっていうのは、本当に素晴らしいのな!

 

ファニーガラの衝撃による余韻を噛みしめつつ本編を振り返り。

第1部
「ドリーブ組曲」    
リュドミラ・コノヴァロワ マチアス・エイマン    

やっぱりマチアスの美しい踊りが好きだー!ジョゼ振付のこの作品、ガラにありがちな派手さはないかもしれないけど、地味に難しいことをやっているというのかな、大げさなことをやるのではなく、クラシカルな動きの中で魅せる、これぞパリオペの美しさ!
(隣の席の方がパチっとも拍手してなくて気になった…)

「三人姉妹」 
サラ・ラム ワディム・ムンタギロフ

こういうのを見ると全幕で観たくなるなー。ムンタくんの制服姿がかわいすぎて中佐には見えなかった(笑)

「雨」 
ヤーナ・サレンコ ダニール・シムキン

シンプルな舞台、バッハの音楽。こういうのってダンサーの身体そのものに集中する。
よかった。

「椿姫」より 第1幕のパ・ド・ドゥ 
マリア・アイシュヴァルト アレクサンドル・リアブコ

Bプロでも見たこの2人のこのパトドゥ。パリオペ一辺倒だった私の中の椿姫に、新しい視点を与えてくれたふたり。

第2部
「ヌアージュ」 
ディアナ・ヴィシニョワ マルセロ・ゴメス

ドビュッシーの音楽と、タイトル通りの「雲」。気だるく漂う感じと、ピンと張った緊張感。そして最後がぞくっとした。この2人が踊ると違うものになるって感じがする。

「ル・パルク」
イザベル・ゲラン マニュエル・ルグリ

ゲランさま!!!なんでしょうこの方。思い出しても胸に迫る、感情の波。
これまでの生き方が舞台に現れる、その凄み。

今回のバレエフェス、ゲラン&ルグリが出てくれたのって本当に舞台全体を素晴らしいものにしてくれたよね。

第3部
ウロボロス」 
シルヴィア・アッツォーニ アレクサンドル・リアブコ

アッツォーニ&リアブコにはいつもなぜか心掴まれるものがあるのだけど(理由はまだ分析できていない)この作品も好きだったなー。最初から最後まで目が離せない。

シェエラザード」 
上野水香 イーゴリ・ゼレンスキー

Bプロのゼレンスキーとは全く違う魅力で来た(笑)あのがっしりとした体躯と、上野さんのしなる身体が醸し出すなんともいえない雰囲気。

「ヴォヤージュ」 
ウラジーミル・マラーホフ

よかった。。。マラーホフさんのダンサーとしての人生の集大成のよう。年齢的もいろいろ言われることもあるかもしれないけど、今のマラーホフさんだから、今だから踊れるものがある、それを見せてくれた気がした。こういうのに弱いんだよ私は。

第4部
「ジゼル」 
アリーナ・コジョカル ヨハン・コボー

Bプロの「ノー・マンズ・ランド」が最高に感動的だった2人のジゼル。みんなほんとすごいよな、古典中の古典からコンテまで、これほどの表現力の幅。可憐さのある儚いジゼルと悲嘆のアルブレヒトよかった。

「タンゴ」 
ウリヤーナ・ロパートキナ  

こちらもBプロの「瀕死の白鳥」からがらりと変わって男装のタンゴ!
いやあ、なんと麗しい。。。

「椿姫」より 第3幕のパ・ド・ドゥ 
オレリー・デュポン エルヴェ・モロー

うわーーん!!!(涙)
なんという特別な空気、特別な時間。会場中が息をつめて見守るこの2人のパドドゥ。
2人の心のシンクロ、同じ音楽を感じているところ、互いへのリスペクト。すべてが現された、素晴らしい時間だった。立ち会えたことが幸せ。オレリーがエルヴェと踊れて本当によかったよ。。ありがとうバレエフェス!!!

ドン・キホーテ」 
ヤーナ・サレンコ スティーヴン・マックレー

オレリーとエルヴェの余韻が濃い中、もうちょっと待って!と思ってしまったドンキ。
しかーし!輝く白衣装で登場したサレンコもマックレーもキラッキラで!踊りもキレッキレで!素晴らしいトリだった。

 

ほんと、いろんなダンサーがいて、個性さまざま。
みんな素晴らしいな!


ファニーガラにつづく!