木村伊兵衛の写真好きなんですよね。
没後50年 木村伊兵衛 写真に生きる
2024.3.16(土)—5.12(日)@東京都写真美術館
見たことある写真もあったけど、同じ写真でも見る側の条件は変化するので、時間をおいて何度も見るのもいいものだ。
今回印象深かったのは沖縄の写真。当時の沖縄の人々の表情、服装、生活が、写真から生き生きとわかる。木村伊兵衛は本当にごく普通の人々を撮るのが好きで、上手かったんだあ。
1930年代という撮影された時代を考えると、その後にやってくる沖縄戦を経て彼らがどう変わってしまったのだろうと想像して辛くなる。こんな普通の日常が完全に壊されてしまう戦争の怖さを思い、写真を見るというのは、写っているものだけを見るのではないのだなと気づく。
そして戦中になると、木村伊兵衛の写真も、プロパガンダ的な使われ方をするに至る。本当に戦争とは罪深い。
新たに見つかったという中国での写真も興味深かった。動物園のパンダもあったりして。伊兵衛さんも西湖に行ったのねえ。
国や地域、その時代、こういう雰囲気だったんだな、というのがよくわかる写真たち。とてもよかった。