アートなしには生きられない

バレエ、ダンス、クラシック音楽、美術館などシンガポール・東京でのアート体験を中心に。

【東京】エトワール・ガラ2016

シンガポールから遠征!

エトワール・ガラ2016 | Bunkamura

2016年8月3日ー7日 オーチャードホール

いわゆる有名なパ・ド・ドゥを並べるだけではなく、新たなダンサー、新たな作品を紹介してくれるエトワール・ガラ。

 

Aプロ:

エケとマルシャンが踊った『感覚の解剖学』(ウェイン・マクレガー)。特にプルミエになったばかりの若いマルシャン(22歳)の成熟度!!驚異的。長身の2人が踊るマクレガー作品、うねる身体から立ち昇るものがある。かっこいい。

日本初演『Sanzaru』のアッツォーニとリアブコも素晴らしい。舞台に近い席で観たら振付の細かいところまでよくわかり、さらに素晴らしかった。この2人の全身全霊の踊りには毎度感涙。

ボラックとガニオの『カラヴァッジョ』、完璧な身体と匂い立つオーラにやられた。成熟のマチューと若さのレオノール。様々な組み合わせが様々に魅力を放つパリオペ、素晴らしい。

 

Bプロ:

この日もまたアッツォーニ&リアブコの素晴らしさ。『See』と『人魚姫』で大感動。この2人がダンスで見せる感情の深さよ…。大石さん振付の『See』、作品としてもすごく好み。

ボラック&ルーヴェの『ラ・シルフィード』(ブルノンヴィル)と『ロメオとジュリエット』のマドリガル、この2人のかわいさはなんだ!!思わず笑顔になってしまう。しかしかわいいだけじゃない、恐ろしく難しい振付を踊りこなす。ジェルマンの足先の美しさよ…。ペッシュ先生この2人を連れてきてくれてありがとう!!

2組のペアによるリアム・スカーレットの『With a Chance of Rain』もおもしろかった。ジルベールとガニオがユーモアたっぷりの楽しさ、がらりとキャラを変えてエケとベザールがしっとりと抒情的。

またABプロ通じて、ペッシュのアデュー公演作品である『ル・パルク』Abandonのパ・ド・ドゥ。アバニャートとペッシュの2人のダンサーとしての姿に、踊ってくれてありがとうという気持ち。(ペッシュは腰の問題で踊るのに制限あるはず)合計3回観たのだけど、観る毎に、私の作品への理解度や思いが積み重なっていく気がした。

 

と、一つ一つ思い出して書いているととんでもなく長くなりそうなのでこの辺で。

エトワール・ガラはディレクターを務めるペッシュの手腕を私は信用していて、出演ダンサー、演目の選定など、とてもよく考えられたいいガラだと思っている。

モローの降板でがっかりしたのと同時に、ペッシュが新たに追加したボラックとルーヴェ、新プルミエのマルシャンを観られたこと、そしてエトワール・ガラ常連のエトワールたちと完成度の高い公演に、ペッシュ先生ありがとう!!!となった。

これで最後なんて言わないでね。