一時帰国の際、シンガポールに戻る飛行機に乗る前の数時間、歌舞伎座へ。
2019年2月2日ー26日【夜の部】
一、熊谷陣屋(くまがいじんや)
二、當年祝春駒(あたるとしいわうはるこま)
三、名月八幡祭(めいげつはちまんまつり)
まず最後の名月八幡祭、後味が!!!
あのまま羽田空港に向かった複雑な気持ち、忘れられない。
まあとにかく仁左衛門さんと玉三郎さんのコンビのなんと豪華なこと。お二人とも舞台で観るの何年ぶりかだったんだけど、仁左衛門さんの登場したときの驚き。なんだろうあの若々しさは!まったくしょーもない男の役なんだけど。(笑)
そして松緑さんはいつもながらの真面目さ。それがまた役柄と相まって怖い。もうね、途中から嫌な予感でいっぱいになって、うわー。。。っていうやつ。昔の話だからと他人事にはできない感。全然古くない。。
熊谷陣屋は私の嫌いな首実検もので、あの手の話には感動も共感も全くできないのだが(忠義だの家名だののために弱い者が犠牲になるパターン大嫌い)、最後の吉右衛門さんの”無言”の演技にはぐっとくるものがあった。しかしそれとは別に、やっぱりあんな時代でなくてよかったと思うし、過去に戻してはいけないと強く思う。
歌舞伎でも踊りの演目好きなんだけど、今回は左近さん(中1)が出演していたことで感じたのが、歌舞伎は未熟さも含めて愛でるという、例えばバレエだったらありえないことだよなあと思いながら見た。基本的にはプロの公演ではスキルの未熟さは許されてないわけで。芸の習得の過程を観客が見られるというのは独特かも。なんなら80年くらい芸歴あるかもしれないし!(観客側は80年間見守るのは難しいな)
チラシで見たんだけど四月の猿之助さんの黒塚観たい。