心待ちにしていたパリオペラ座バレエ団来日公演!!!
ダンサーの皆さんが来日するなり元気におでかけしまくってて、雪で転んだりしないでねなどと勝手に心配したりもしたけど、無用だった。素晴らしかった。
2月9日(金)18:30
オデット/オディール:パク・セウン
ジークフリート王子:ポール・マルク
ロットバルト:ジャック・ガストフ
私にとっての初日。オケが鳴った瞬間からもうだめだった。ポール・マルクの踊りは柔らかく美しく丁寧で、無駄がなく正確でテクニックもあり、ヌレエフ版の難しさを一切感じさせない。いやはや。ポール王子は悩める王子というより苦しむ子供のようで、家庭教師に言われるがまま操られている感じ。誰か助けてあげてー(涙)
そして出会うパクさんのオデット。強くて美しくて、白鳥の女王!圧倒的に女王!そして意外にも情熱的でもある。あの強くて美しい脚!語る脚、語るアームス。いやあ、納得のエトワールの存在感。ポールマルクとのコンビはさすがである。なんと美しいペア。
パリオペの白鳥はパリでも東京でも何度も観ている作品なのだけど、今日の席は今までにない距離と角度で、ダンサーたちの人間味というか、ダンサーがさまざまな生身の人間の集団であるというのが感じられて、新鮮な気持ちで観た。コールドのフォーメーションの美しさや変化の複雑さなどを見るには向かないのだけど、ダンサーを間近に感じられて新たな経験。フォーメーションなどは明日以降、堪能するね。
パクさんのオディールがカッコよくてさあ!”悪女”とかではなくて、カッコいいの!あの強い脚が語るので、妖艶にとか悪女っぽくとかそういう演技をする必要がない。強くてカッコよくて美しいオディールに落ちるしかなかったのよポール王子…かわいそうに…。
それで四幕になると、オデットは王子の裏切りによってめっちゃ弱り儚くて、あれほど二幕と四幕のオデットが違って見えたの初めてかもしれない。二幕のあの白鳥の女王を、こんなにも傷つけ弱らせてしまった、もう王子にはそれを償うことはできないのよ…。はぁぁ、苦しく切ない。
ロットバルトのジャック・ガストフも含め、もちろんコールドバレエも含め、素晴らしい舞台だった。来日公演ありがとう。明日からも楽しみすぎる。
パリ・オペラ座バレエ団2024年日本公演 「白鳥の湖」 2月9日(金)のキャスト/What's New/NBS日本舞台芸術振興会