アートなしには生きられない

バレエ、ダンス、クラシック音楽、美術館などシンガポール・東京でのアート体験を中心に。

バットシェバ舞踊団『DECADANCE』

何か月も前から楽しみにしていたバットシェバ!!!

あーーーもう本当に!かっけーー!

 

バットシェバ舞踊団「DECADANCE - デカダンス」


去年のスペイン国立ダンスカンパニーの来日公演でナハリン作品の虜になった。

あのMinus16ね、イスを半円形に並べてどんどんスーツ脱いでいくやつ、あれはほんと衝撃だった。今回のバットシェバ来日公演であれが見られるかどうか知らなかったけど、もちろん見たかったけど他の作品でもぜひ“本家”の踊りを見たかったわけだよ。

 

開演前の客入り中からステージで踊り始めてて、ああ!これこれ!って俄然期待度アップ。結構長かったよねこのソロ。そしてダンサーが1人、また1人と増えていき、勢ぞろいしたところから私の心臓のバクバクは相当だったぞ!

 

一旦降りた幕が上がり、半円に並んだイスとダンサーたち。
もうね、あの音楽鳴り始めたらもう感動でウルウルしてしまった。
瞬きするのが惜しいほどの。

 

本家の迫力と圧は凄かった。圧倒的な支配力。強い身体。その身体から発せられる魂の声。すごい。圧巻。

 

ナハリンの9つの作品のダイジェストをつないだという『DECADANCE』。
コンテンポラリーダンスがこんなにおもしろいなんて!という、素直な思いが頭をよぎる。抽象的でわかりにくい、斬新さを追い過ぎて観るものがついていけない、などなど、コンテの公演は人におすすめするにも難しい。

 

それがバットシェバはもう、その予想のつかない動きとそれを実現する強い身体、その時点でもうね、最初から最後まで目が釘付け。少ない人数で踊る作品が少ないから、75分間ほとんど踊りっぱなしに近いと思う。ダンサーたち、驚異的な身体能力。

 

ナハリン作品、各ダンサーがそれぞれにバラバラに踊っていたかと思うとふっと揃う、その瞬間が好きだ。あんなに動くんだな人間の身体って。まあ超人の集まりですけど。

 

そして終盤にまたしても虜になった作品が。
1、12、123、1234とカウントを10まで増やしながら、カウントごとの動きを繰り返していく。これがもうたまらない。ナハリンの振付を分解して1から見せてくれているよう。そしてその繰り返しがクセになる。

 

DECADANCEはDECA(数字の10)+ダンスの造語。
公演前は「DECA」DANCEなのに「9」作品なのねーなんて思ってたんだけど、
ここでDACAなのか!と納得&心酔。