アートなしには生きられない

バレエ、ダンス、クラシック音楽、美術館などシンガポール・東京でのアート体験を中心に。

da:ns festival 2018 : International Stars of Ballet

International Stars of Ballet
20 Oct 2018 8pm
Esplanade Thea

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今年のda:ns festival、個人的メイン公演。ボリショイ、オランダ、ボストン、カナダなどのバレエ団から集まった12人のダンサーによるガラ。

 

シンガポールでのガラというとパリオペダンサーも参加した2016年のSandsTheatreのが悲惨だったので期待せずに観に行ったのだけど、Esplanadeはわりとちゃんとしていた。

踊る作品も、いかにもガラというザ・クラシックのパドドゥを並べるのではなくむしろネオ・クラシック、コンテの作品が目立っていてバランスが取れていた。

 

マクミランのWinter Dreamsのパドドゥと、ロイヤルのアラステア・マリオット振付のLimerenceを踊ったMara GaleazziとVito Mazzeoのペアが両作品とも素晴らしくて、今回最大の収穫。Maraはロイヤルを引退して数年経っているけど、ガラのように短い時間でもあっという間に世界を作る力はさすがベテラン。長身で優雅な佇まいのVitoはフィナーレで自撮り棒持ってきて踊りとのギャップ萌え。(笑)

 

ボストンの倉永美沙さんが同バレエ団のKhozashviliと海賊とジゼル。倉永さんのテクニックに客席から拍手。しかしパートナーの方がちょっと釣り合いが取れていない感じがしてしまった。あと、それぞれのペアが2作品ずつ踊った中で2つとも古典だったのが、別のも観たかったな。

 

Lunkina/Stanczykが踊ったPurple、おもしろかった。もう1つはロミジュリバルコニー(Lavrovsky)だったけど、こちらは振付的に物足りなさがある。マクミランやヌレエフばかり見ているせいかもしれないが。

今シーズンからバイエルンに移籍したSummerscales/AcostaはMcGregorのKairosを踊ってくれて、こういうのやってくれるんだなーという感慨。ちょっと物足りなくて、もっと見たかった。

マリインスキーのIgor Kolbは空間把握が大きくて存在感があった。

 

ガラのトリはお馴染みのドンキ、フェッテ4回転をがんがん入れてきたAlmeida回りすぎて笑っちゃった(しかし途中脱落)。派手な技ではないけどきれいなジャンプのDomitro。まあ、色々見過ぎているからか、好みの問題か、わあっ!とはならないよね。記憶に残るペアが脳裏をよぎる。

 

Esplanade Theatreの平土間席は傾斜が緩くてクラシックバレエの足元を見るには向いてないのだよね。傾斜の始まるあたりを取ったけど、ガラならサイドでもいいかも。