原題はUna storia senza nome(名前なき物語)で英語タイトルがThe Stolen Caravaggio、邦題はそちらを踏襲してるのだね。原題は作中で主人公が書くプロットのタイトル。
50年前にマフィアに盗まれたカラヴァッジョの「キリスト降誕」の在り処を追うところをもっと掘り下げているのかと思ったけど、そうではなかった。
イタリアにおけるマフィアというのが現在と過去においてどうなのか、どれくらい一般の生活に関わっているのかいないのか、というのがイマイチわからないのだけど、この作品の中では映画業界にも政治にもつながりが深いものとして描かれてて、一種のタブーエリアというか、簡単には手を出せないというか。いまもそういう感じなのかな…。
おもしろいんだけど、謎の解明、サスペンス、美術的要素、娯楽的要素、どれももうちょっと深堀りしてほしいなー、と思った。ヴァレリアの変身っぷりと、ヴァレリアの母の美しさは見応えあったかな(笑)
美術品が登場する映画って結構あってつい見てしまう。今回もまんまと。