映画館の予告で見ておもしろそうだなーと思ってたやつ。
ベルリンに住むイタリア人のゲイカップルが結婚を決意し、復活祭の里帰り時に両親に自分がゲイであること、そして結婚するつもりだと告白する。受け入れる母親と、認めない父親。
この父親は村長をやってて、旅行者や移民をもっと受け入れようという主張をしている人だった。しかし息子が「彼氏」を連れて帰って来たら、それを受け入れるのはなかなか難しい。これは確かに、突き付けられる問題ではある。
そしてゲイの息子を認めない夫を受けいれない妻という、夫婦間の問題にも発展する。
また舞台となっている「チヴィタ・ディ・バニョレージョ」は崖の上の地上から孤立したような立地の村で、いかにも保守的ってイメージなのに、村全体で2人の結婚式の準備をすることになる。
崖の上の村まで長ーい歩道橋がかかっていて、あれはちょっと行ってみたい。イタリアずいぶん行ってないなあ。
イタリアはカトリックが多数派だし保守的なイメージがあるのだけど、この映画が公開された2018年にはすでに同性カップルの「シビル・ユニオン」が認められていた(2016年)という背景があって、公開当時の旬なテーマだったんだろうなと思う。
2021年の私から見ると、最近の「燃ゆる女の肖像」などがあり、もう新しさはないし、ちょっと深みに欠ける気もする。でもこれは楽しく笑って見る映画だよね。それに本国イタリアでの公開当時のインパクトなど想像すると、きっと大きかったんだろうな。世界の意識は私が知るよりもずっと速いスピードで変化していて、それはイタリアでもきっとそうなんだろう。
(そしてどんどん置いて行かれる日本)
現代は「花嫁にキスを」という意味らしい。(イタリア語)
なるほど。