アートなしには生きられない

バレエ、ダンス、クラシック音楽、美術館などシンガポール・東京でのアート体験を中心に。

Knives Out(ナイブズ・アウト 名探偵と刃の館の秘密)

ネタばれはしない。

 

映画『ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密』公式サイト

 

スター・ウォーズ 最後のジェダイ」のライアン・ジョンソン監督が、アガサ・クリスティーに捧げて脚本を執筆したオリジナルの密室殺人ミステリー。

 

ゴールデングローブやアカデミー賞にもいくつかノミネートされてるとのことなんだけど、ちょっと期待しすぎたかなー。ミステリーとして本格的かというとそうではないと思うんだけど、まあそれが持ち味なのかな。軽妙さというか。ヨーロッパ作品とアメリカ作品の個性の違いかもしれない。

衣装やお屋敷には、”いかにも”っていうのを敢えてやってる感じがあって、それもアメリカ的。

今のアメリカでの”移民”をとりまく環境や人々が彼らをどう見ているか、見られているか、というがラストに向けて効いている。

 

昔、パリで映画のクラスを取ってた時に先生が、

「映画は後から何度も観られるものだけど、今ここで公開されている今の映画をぜひともたくさん観てほしい、これが”今”だから」

というようなことを言った。

 

ほんとにそうだと思っていて、映画の多くは現代社会や時世を反映しているし、観る側の自分も、今の自分と10年前、10年後の自分は同じじゃない。だから今のものを今観るというのは、それ自体に意味があると思うんだよね。