ネタばれはしない。
スター・ウォーズ 最後のジェダイ」のライアン・ジョンソン監督が、アガサ・クリスティーに捧げて脚本を執筆したオリジナルの密室殺人ミステリー。
ゴールデングローブやアカデミー賞にもいくつかノミネートされてるとのことなんだけど、ちょっと期待しすぎたかなー。ミステリーとして本格的かというとそうではないと思うんだけど、まあそれが持ち味なのかな。軽妙さというか。ヨーロッパ作品とアメリカ作品の個性の違いかもしれない。
衣装やお屋敷には、”いかにも”っていうのを敢えてやってる感じがあって、それもアメリカ的。
今のアメリカでの”移民”をとりまく環境や人々が彼らをどう見ているか、見られているか、というがラストに向けて効いている。
昔、パリで映画のクラスを取ってた時に先生が、
「映画は後から何度も観られるものだけど、今ここで公開されている今の映画をぜひともたくさん観てほしい、これが”今”だから」
というようなことを言った。
ほんとにそうだと思っていて、映画の多くは現代社会や時世を反映しているし、観る側の自分も、今の自分と10年前、10年後の自分は同じじゃない。だから今のものを今観るというのは、それ自体に意味があると思うんだよね。