また美術が絡む映画。
サインはないがこれは名画だ、と見抜いた美術商、落札したはいいけどお金が足りず…。
映画「ラスト・ディール 美術商と名前を失くした肖像」公式サイト
老美術商の最後の賭けに、どうなるかと最後までハラハラ。孫との関係にハラハラし、絵の作者を探す謎解きにハラハラし、オークションの成り行きにハラハラし、顧客との駆け引きにハラハラし、そして最後も。
絵画への長年の情熱と、娘と孫との決していいとは言えない関係。仕事優先で家族をないがしろに、というパターンはまあよくある。美術商という職業は特殊だけど。無理して落札した絵の代金をなんとか工面しようと、困りに困って心理的に疎遠な娘に頼む。
その頼むまでの流れも、それはないわー(娘目線)、となったんだけど、その直後に、孫の金にまで手を出すのかい!となり、いくら最後の大勝負とはいえちょっとーーと引いた。どうしてもあの絵を諦められないエゴが勝るのよね。
絵画をめぐる単純な話ではなく、人物に深みがあってよかった。最後に救い。
孫オットーの将来に期待。
フィンランドのヘルシンキが舞台なのでほぼフィンランド語。独特のおもしろい響きだよね。語彙が全く予想できないレベルで異なる言語。キートス!
こんな緻密な仕事はフィンランド人にはできない、みたいなことを言うの、フィンランド人の自己評価ってそういう感じなのかな(笑)