原題は「ザ・トリュフ・ハンター」と直球なのに、邦題はずいぶん詩的なの付けたよね。(笑)
北イタリア、現代に実在するとは信じられないほどに、まるで別世界のような生活を送っているトリュフハンターであるおじいちゃんたち。森の中の秘密の狩場に相棒である犬たちと出かける。
高級食材白トリュフをめぐるドキュメンタリーではあるのだが、おじいちゃんたちとわんこたちの映画だね。わんこなしには狩りはできないし、たぶん生きてもいけない。そんな感じ。
どこでトリュフが取れるのかは家族にも秘密のようで、ハンター以外は犬しか知らない。そして恐ろしいことに、ライバルの犬を亡き者にしようと毒餌が巻かれたりして、犠牲になるわんこ。。酷すぎ。トリュフ=金に狂ってるんだよな。人間ってなんて下劣な生き物なんだろう。わんこたちの愛と献身の姿を見てるとそう思う。。
わんことの暮らしを何よりも大事にしている人。
妻に何度止められても夜の森に狩りに行ってしまう人。
仲介人に狩りをしてくれと言われてももう二度とやらないと拒否する人。
色々な考え方があり、生き方がある。それにしても白トリュフ界というのかな、業界の体質が独特で透明性がなくて、この先も続いていけるのかと心配になってしまう。
森でトリュフを見つけるおじいちゃんたちから買い取って、レストランなどへと仲介するのを仕事にしている人たちがいる。夜の裏路地みたいなところで言い値で買い取ったりする。なぜか買い取る側の方が立場が強いのか?100グラムあたり150€くらいで買い取って、それが1キロ4500€とかになる。レストランでパスタなどにスライスで乗ったら、一皿いくらになるんだろうか。高級イタリアンレストランとか行かないと食べられないよねえ。どれだけ美味しいのか食べに行きたくなる。
取引の慣習のあいまいさ、ハンターであるおじいちゃんたちの年齢、後継者、そしてコロナ禍ではどう変化しただろう。みんなどうしてるのかなあ。
わんこにGoProか何かつけて撮ったっぽい映像が一部使われてて、わんこ目線おもしろかった!こんな風に森を駆け回り、地面をくんくんして、飼い主を見上げてる。とてもよかった。
いやあ、いろんな生活がある。また新しい世界を知った。