遅ればせながら観た。いやー、前半はわけがわからないまま見てたんだけど、状況がわかってくるにつれてじわじわ来る。これはすごい。そして痛烈だ。
いわゆる”ハリウッド映画”的な王道からいうと、バクラウの村の人々は無知で野蛮で、先進国の”洗練された”人や文化によって”導かれる”側だ。
この映画では、外からやってきて、なんでも自分たちの思い通りになると思っている人たちが痛烈に批判的に描かれてる。そしてその狂気っぷりも。
さて、”先進国”の”洗練された”人々の振舞いが、他からはどう見えるだろうか。
皮肉たっぷりである。この作品がカンヌで評価されたのもわかる気がする(笑)。
それにしても、いくら架空の話とはいえ、大差ないことを思い付きそして実行しようと考える輩がいないとはいえないのが現代のキツイところ。ありえないけど絶対ないとは言えないかも、みたいなライン。
普段あまり見ない系統の映画だったけど、これは観てよかった。