『彼は秘密の女ともだち』(≪Une nouvelle amie≫フランソワ・オゾン監督 2014年フランス)
オゾン監督の新作、今年はフランス映画祭に行かずだったのでやっと観れた。
この、おもしろなところと、くぅってなるところ、その絶妙なバランス。重くならず、ちょっと都合よすぎな気がしないでもないけど、いろいろ考えさせられる内容だった。
偏見、世間からの目、常識、みたいなものからの解放。こうあるべきと“世間”から課せられた、あるいは刷り込まれた意識からどう解き放たれ、自分の願望の方をより大切にできるか。
世間の常識と違ってもいい、自分の幸せを大切にしていい、というメッセージは、最近特に意識されてきているように感じる。そういう映画に自分が惹かれているということかもしれないけど。
マイノリティであるが故の苦悩、自分の中の罪悪感との葛藤。
周りの人にとっての衝撃、受け入れていく過程。
“自分自身”でいること、そしてそれを理解してくれる人がいることの大切さ、すばらしさだよなあ!
それにしてもロマン・デュリスの女性っぷりはお見事。毎度のことだけど、素晴らしいな、役作り。アナイス・ドゥムースティエもいい。
二人をとりまく人々も、なんかこう、あーこういう人いるわ、悪気はないんだろうけど無神経、とか、悪気はないんだろうけど無理解、とか。
で、最後のあれは、どうなんですか、どういうことなんですか!オゾン監督!