アートなしには生きられない

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歌舞伎座 八月納涼歌舞伎『新版 雪之丞変化』

八月納涼歌舞伎第三部「新版 雪之丞変化(しんぱん ゆきのじょうへんげ)」

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八月納涼歌舞伎 | 歌舞伎座 | 歌舞伎美人(かぶきびと)

 

玉三郎さん演出による新バージョン。映像を多用し、シンプルな舞台装置、音楽・照明も現代的で、役者はほぼ4人のみで回す。最初はちょっとその世界観に戸惑った。けどすぐ慣れる(笑)

 

歌舞伎役者が歌舞伎役者を演じる、ということで、女方歌舞伎役者役の玉三郎さんの兄弟子役が七之助、師匠役が中車。女方とは、役者とは、みたいなのを玉三郎さん相手に諭したりする七之助と中車。筋書きの役者コメントに七之助さんが「玉三郎さん相手にセリフが言いにくい」(笑)とあったけど、それはそうだわ、という内容で見てる方としてはおもしろかった。

 

 

玉三郎さんの過去の舞台映像がいくつも使われてたり、七之助とふたりで歌舞伎の名場面を次々演じたりするのがまた見どころ。これほどの少人数で歌舞伎の舞台を実行するというひとつの形。

 

役者の数もだけど、普段の昼夜二部制に比べて軽めの納涼歌舞伎、長さとお値段はこれくらいの設定の方が見やすいのになあと思うのだけど、多数派の意見はどうなんだろうか。現状の3作セット売りならあまり人気のない作品も上演できる(?)けど、短くすると本当に客の入るのしかできなくなる、かも?でも好きじゃないのも見なくちゃいけないの辛いよね。(そして一幕見の世界へ)